ダイ面積の大きい超大規模集積回路では、チップ上に一つも欠陥がない完璧な製品を作ることは非常に難しい。そこで、設計段階で予備の回路を前もって追加し、ウェハーテストで不良が検出されたときにそこを予備回路で補うことで歩留まりを上げる救済が行われる。回路の切り替えは、回路上に形成されたヒューズを、レーザーまたはウェハーテスト中に電流を流して切断することで実現している。
DRAMやフラッシュメモリでは、製品で決められた容量に加え予備のメモリ領域を用意しておき、不良箇所をテストで見つけた時点で配線のヒューズを切り予備領域に切り替えることが一般的に行われる。また、CellにはSynergistic Processor Elementと呼ばれる演算回路を8つ搭載されているが、PS3で使用可能なSynergistic Processor Elementは7つに設定されている。この場合、不良コアが一つ発生したダイでも欠陥救済によって利用可能になるため、歩留まりが向上する。
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